理事長挨拶
日本化粧医療学会は(旧)日本化粧療法医学会より名称を変更して、2019年に日本化粧医療学会として発足しました。
「化粧医療」を取り入れることで高齢者のQOLの向上、患者さんのリハビリや治療に役立てたいという思いと、医療の観点から化粧を科学的なエビデンスに基づいて研究し、様々な施設と取り組みをしていくこと、介護士、セラピスト、医療従事者の方のキャリアに繋がる教育を提供することを目的として活動しています。
その手段として化粧医療学会では、毎年学術総会と教育セミナーを開催し、化粧医療に関する最新の情報の発信や、教育を行うとともに、専門医・専門士・特別アンバサダーなどの資格制度も確立しています。
現在、一般的な基礎化粧品からメイクに使用する化粧品一般、ヘアケア商品、ネイルケア、その他、ウィッグなどを含め体に身につける健康商材、そして前述でも示した皮膚の再生を謳った幹細胞化粧品、遺伝子解析によるオーダーメイド化粧品など、様々な商品が市場に出回っています。
そのような状況の中で、これらの商品の機能性表示に関してはまだ、法的な規制が確立していないため、商品の過大広告による多くの情報によって、消費者が混乱しているのが現状であります。
食品に関しては、機能性表示制度ができたことにより、ある程度、消費者も選択肢の基準ができたことによって、安心できる食品を選ぶことができるようになってきました。
化粧品の領域においても、食品同様,体への有害な影響も否定できないため、安全性・効能について、医学的・科学的根拠をもとに医師や専門家が関与し、その商品の機能性に関して評価していく必要があります。我々日本化粧医療学会が、これからその役目を担うことは必須であると思っております。ますます社会の高齢化が進んでいく中で、医学的エビデンスに基づいた化粧医療は期待される分野であると感じています。
皆様のご理解、ご支援を宜しくお願い致します。